登山記録 2025年7月 黒岳石室荷揚げ

7月 黒岳石室

白雲岳の山行から1週間、今回は黒岳へ挑戦です。

麓からロープウェイとリフトを乗り継いで7合目まで行けば、あとはサクッと登れるお手軽な山。

しかし今回はただ登るのではなく、荷揚げというミッションが伴うものでした。

山小屋や登山道の補修などで使う資材を背負って登るのが荷揚げ。
1週間前に白雲岳でお世話になった「NPO法人かむい」が主催するもので、先週の恩返しのためにと志願したものです。

今回背負うのは木材。180cmくらいある、ロング木材である。

何本運ぶのかは各自、自分の体力に合わせて任意で決めます。
つまり「何本でも好きなだけどうぞ」ということ。

自由に本数を決められるということは「君は何本持てるかな?」と試されているような気持ちになり、持てるだけ持っていってやらぁ!と意気込むのですが、じゃあ何本かと言われるとちょっと困っちゃいますよね。
登山経験も浅いですし、ましてや木材を背負って登ったこともないので、自分がどれくらいの本数を運べるかわかりません。

一緒に参加する男性を見渡してみると4本以上背負う人が多く、中には8本背負っている人も。
男とは見栄を張る生き物で、周囲の男性と競う気持ちが湧いてくるものです。全然そういう競技じゃないのに。不思議なものです。

(あの人が8本持つなら俺でも5~6本は軽いやろ、少なくとも4本は余裕だぜ)

こうしてまず4本を背負おうとしていた私に、リーダーのTさん(でかい)は言いました。

「3本にしておけ」

いや3本て。あんま舐めないでもらえますか。そのへんのもやしっ子と一緒にしないでくださいよ。

でもまぁリーダーがそう言うなら仕方ない…という気持ちで試しに3本を背負ってみました。

お、お、おめぇぇ~~~~

木材、どちゃくそ重いやんけ!

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1本あたり4~5kgあるらしい。3本で15kg。

テント泊をする場合、女性でも20kgくらいの装備をかついで登るそうなので、これが重いか軽いかというと決して重くはないのだろう。

ということは…?

ただ私がもやしっ子なだけでした。

ほんとすんませんでした。

3本が軽いのは認めるとしても、じゃああの男性が担いでいる8本はどうなんだって話ですよ。40kg近いじゃないですか。
聞けば消防士らしいですね。どうりで。よく見るとめちゃくちゃ良い体してますやん。普段からの鍛え方が違うってだけの話。もやしっ子はすっこんでろって話。

ほんとすんませんでした。

木材を背負って笑顔
木材を背負って笑顔

写真は笑顔ですが、背負うだけでふらつく始末。
木材のせいで油断すると後ろに倒れそうになるので常に前屈み、重心を前にして歩くことになります。
普段なら軽い登山道が一気にきついものとなります。

テント泊のための訓練と思って必死に登ります。

休憩を挟みながら
休憩を挟みながら

休憩を挟みながら、息も絶え絶えになんとか黒岳頂上へ着きました。
しかし今回のゴールは、さらに先へ進んだ「黒岳石室」という山小屋。

ひいこらひいこら、足場の悪いガレ場を20分ほど歩いて石室へ到着。

私を苦しめた木材をようやく下ろした時の爽快感、忘れないでしょう。

石室で売っているコーラ(1本500円)で皆で乾杯し、互いの労を労いました。

コーラで乾杯!
コーラで乾杯!

帰りは木材がないので余裕の表情。

黒岳山頂 1984m
黒岳山頂 1984m

荷物が軽いって幸せだなぁ!

微力ですが、山に恩返しができてよかったです。