一度は言ってみたいセリフ-気づいたら武勇伝-

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男子中学生って愛すべき存在ですよね。

ただのヤンチャ坊主だった小学生が、中学校に上がった途端にいきがってみたり、悪いことしてみたり、おしゃれに目覚めたり。

第二次性徴とは恐ろしいものです。

中二病という恐ろしい病気にかかり、変な妄想を始めるのも特徴です。

「たらちね」のあとには「母」が続くのと同じように、中学生と変な妄想は切り離せない存在なのです。

  • 学校に突然暴漢が襲ってきたらどうやって退治しようか。
  • 今の記憶を維持したまま過去に戻ったら何をしよう。
  • 俺の思考、実は他の人に読まれているんじゃないか。
  • ドラゴンボールの技を一つだけ使えると言われたら何にしようか。

バカです。

でも彼らはとても真剣に妄想しています。

真剣にクラスの女子をかわいい順にランク付けしますし、

真剣に死ぬまでに一度は言ってみたいセリフを考えます。

ちなみに一位は「俺を置いて逃げろ!」です。

「ここを通りたければ俺を倒してからにしな」

「ここからここまで全部ちょうだい」

「冥土の土産に聞かせてやろう」なども常に上位にランクインするでしょう。

ちなみにこのランキングで18位だった「名乗るほどの者ではござらん」を、俺はこれまで2回ほど使ったことがあります。

あれは何年前かな。

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職場からの帰り道、突然目の前でぶっ倒れたおじいさんがいて、「大丈夫ですか?」と近寄ったら、すごく、すごく酒臭かったのね。

ああただの酔っ払いかと安心し、タクシーを止めて無理やり押し込んだ。

おじいは泣いて謝辞を述べ、名前を教えてくれと懇願した。

俺はここでついに言った。

「名乗るほどの者ではありません」

でもおじいがしつこいもんだから、すぐ「木村です」って言った。

おじい、今も元気にお酒飲んでいるかな。

あともう一回は、札幌で営業職に就いていた頃。

ホクレンショップ北49条店を訪れて自社商品の売れ行きをチェックしてたそのとき、俺の目の前を猛ダッシュで駆け抜けていく男がいた。

一瞬あとに、主婦の「財布取られた!」の叫び声。

あ、あの男や!

そう直感した俺は迷わず店を飛び出した。

駐輪場で自転車の鍵を慌てて開けようとしている男を捕まえ、ポリ公に引き渡した。

その後、被害にあった主婦に名前を聞かれた際、例のセリフを吐いて立ち去る俺。

正直なところ、男が俺より小さいメガネ君だったから果敢に捕まえにいけたけど、もしもあれがシュワちゃんみたいな筋肉マンだったら足が動かなかったでしょうね。

ちなみに、その後営業に戻ろうとしたら警察署に来るように言われて、名前どころか住所から何から洗いざらい喋った。

すげー聞いてくるんだわあいつら。およそ事件とは無関係と思われる、その日の朝の行動から聞いてくるからね。

そんでお礼として五千円もらって帰ったというエピソードでした。

あれ?これ途中から男子中学生関係なくなってるわ。

どこやハライチ!いるのはわかっているぞ!!

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