毎朝国道沿いを歩いて通勤していると、知らぬ間に同じ職場の色んな人に目撃されているようです。
「君は毎日国道を歩いておるねぇ」なんて声を掛けられることが意外と多い。
いつどこで見られているかわからないので、趣味の鼻ほじりウォーキングは封印してキリッとした顔を心がけて歩いるんだよ。
そんな通勤のさなかに起きた話。それは先週の木曜日のことでした。
国道の横断歩道を渡ろうと車道に向かって足を踏み出したそのとき、猛スピードで突っ込んでくる1台の車。
は、速い…!?こいつ、まさか豆腐屋のご主人!?
このまま渡ったら殺られるっ…!
そう思って渡るのをやめた俺。
信号直前で急ブレーキの車。
そりゃそうだ。だって赤信号だからね。
でもけっこうなスピードが出ているから、横断歩道を大幅にオーバーして停車した。
渡らないという俺の判断は正しかったようだ。
よく見ると運転していたのはただのお婆さんで豆腐屋ではなかった。単純に信号を見落としていたんだろうね。
ビックリしたぜ。ビックリしたし、これほんと危なかったんだよ。
だって、下手したら惹かれていたからね、ババアの魅力に。
じゃなかった、下手したら弾かれていたからね、セロ弾きのババアに。
違う違う、下手したら轢かれていたからね、ババアのマシンに。
もしもあの速度で轢かれてたらけっこうな飛距離かせげてたと思うわ。
今日はババアのドライバーが好調です。5番ホールのティーショットはキムテツを瀕死状態に追い込む5ヤード超えです!
本当にね、冗談言っている場合ではないんですよ。危険は日常に潜んでいます。本日のヒヤリハット大賞おめでとう。
気持ち的には「おい!おいババアおい!気をつけんかい!いてもうたろか!」だったんだけどね。
お婆さんもわざとではないでしょうから、仏のような微笑みで許しました。
ただお婆さんには、俺が青信号だからって左右を確認せずに横断するような幼稚園児でなかったことに感謝してもらわねばなるまい。
さまぁ~ずの大竹は、車に乗っていて右左折する際に、横断歩道をのんびり歩いている歩行者に腹がたつと言っていました。
車がビュンビュン走る現代なのに「歩行者優先、絶対安全」と信じて疑わず、悠々と歩く人々。
音楽なんかを聞きながら歩き、車が迫っていても気付かない人々。
そんなときは、わざと急スピードで接近して歩行者を驚かせているらしいです。
そうすることで「車社会!」と、その怖さを気付かせてあげているそうな。
そうしないとそいつの明日が危ないよって。なんて優しい大竹さん。
ただ、自分が逆の立場になったときはものすごく悠々と歩くと言っていました。歩行者様になるからね、と。