第3話はこちら
TOKYO観光② 代々木公園
突然だけど、皆にちょっと考えてみてほしいことがある。
「東京の公園と言えば」で思い浮かぶのはどこであろうか。
上野公園、井の頭公園、代々木公園あたりではないだろうか。
もっと有名な公園があるのかもしれないが、田舎モノにはそれくらいしか思い浮かばない。
公園が好きな私は、そんな東京三大公園の一つ、代々木公園にやってきた。
代々木公園の入口。
代々木という字面は佐々木に似ているなぁ。そんなことを考えながら入園。
案内図を見ただけで、広大な面積を誇ることはなんとなく伝わってくる。
調べたところ、23区内の都立公園で5番目に広く、その面積は約54ヘクタール。東京ドーム12個分とのこと。
やべぇ~
ひれぇ~
しかしそっちがその気なら、こっちも足が棒になるまで歩き倒すまでじゃい!
そんな覚悟で公園内へ足を踏み入れる。
さっそく目に飛び込んできたのは、歩道橋の橋脚にガッツリと描かれたグラフィティ。
緑豊かな公園の雰囲気にマッチしているとは言い難いが、公園の管理者はどう考えているのか。
最初の頃は消したりもしたけど、消しては描かれのいたちごっこが繰り返され、最後は行政が根負けしたのかもしれない。
消すのにも税金がかかるし、開き直っていっそのことアートとして取り入れることとしたのだ。びっしりと描かれたそれは、現代アートと言われればそう見えなくもないのだから。
知らんけど。
噴水池の前に設置されたベンチでは、昼間から堂々とイチャつくカップルが2組ほど。
あついね~お二人さん!ヒューヒューだよ!
一番左のおじい!天気の良い日にお外で読む本、最高だよね!
木々が生い茂り、マイナスイオンが充満している地帯。
イチョウの木だろうか。紅葉の時期には黄金色の葉が人々の目を楽しませるのだろう。
木々茂りすぎな場所。昼間なのに薄暗くて怖い。きっと治安が悪い。
公園内をザっと見回したところ、特に見どころがなさそうなので散策を切り上げることとした。
歩き倒す覚悟、と先ほど言ったばかりだがそこは申し訳ない。
原宿門の方から公園を出て、明治神宮へと向かう。
TOKYO観光③ 明治神宮
初詣の参拝客数が日本一を誇る明治神宮。お正月だけでなんと300万もの人が訪れるとのこと。
300万人て。ボスニア・ヘルツェゴビナ人が全員一挙に押し寄せるようなもんだぞ。
ものすごいパワースポットじゃん。
でも創建は1920年と、意外にも100年ちょっとの歴史しかない。
祀られているのが明治天皇なのだから考えてみれば当たり前か。
入口のすぐそばにある一の鳥居。
鳥居の向こう側からは、すでに厳かな雰囲気を感じる。
周囲は深い緑で囲われていて、静かで清らかな空気。
歩いていると心が洗われていくようだ。
それにしても参道の幅、広すぎじゃね?
ラリーとかできそう。
ジャパンラリー MEIJI JINGU スペシャルカップっつって。
絶対バチあたるけど。
渋いねぇ。灯籠っつうのかい。
家に持って帰りたいよ。そんで庭に設置したい。2個。
うち明治神宮の灯籠あんだぜっつって!
嫁に怒られそうだけど。
明治神宮御苑(ぎょえん)の入口には案内板。
そこには明治天皇の御製(ぎょせい=天皇が作る俳句や和歌)が書かれていた。
うつせみの 代々木の里は しづかにて 都のほかの ここちこそすれ
意味は「代々木の里は静かであって、都の外にいるような気がするなあ」とのこと。
確かにとても渋谷にあるとは思えないほど静かで、都会の喧騒とは無縁な場所だ。
明治天皇の気持ち、わかる。
酒造会社・醸造元会社から奉献された酒樽や葡萄酒樽。
明治天皇は相当なお酒好きだったのかな。
仲良くなれそうだな。
参道の途中に出現する大鳥居は、日本で最も大きい木造の明神鳥居。
大きな外国人でも鳥居の足元に立つと小人に見える。それほどにデカい鳥居。
菊の御紋があしらわれていてカッコいいねぇ。
でかい看板に和歌だけがドーンと書いてあるのはかっこいいな。
ちはやふる 神のをしへを うけつぎし 人のこころぞ ただしかりける
「神代から連綿として受け継がれた御祖の教えを守り伝えてきた精神こそが、日本人としての正しい道なのである」
人ごとの よきもあしきも こころして きけばわが身の ためとこそなれ
「世間の人の言葉は、良いことも悪いことも耳に入ってくるものだが、これを注意して聞けば、すべてわが身のためとなるものだ」
デカ看板に恥じない素晴らしい内容である。
天皇・皇太后はんぱねぇ。
三つ目の鳥居をくぐるといよいよ本殿が見えてきた。
お参りに夢中で本殿の写真を撮り忘れてしまった。
もしかしたら撮影禁止だったのかも。
せっかくここまで来たのだから、個人的な願いではなく、世界中の人々の願いを祈念してきました。
プーチンが一刻も早く暗殺されますように…
本殿東側にある神楽殿には、切り倒したら呪われそうなでっけぇ木。
たくさんの絵馬がぶら下がっており、外国人が珍しそうにしていた。
子どもたちの健やかな成長を願って「児童健全御守」を授けてもらう。
一つ千円。かわいいね。
帰りは来た道とは違う参道を歩く。
向こうから神主さんが3人並んで歩いてきたので遠くから盗撮。
貴重なヌシカンスリーショットである。
こうして代々木公園を後にしたころにはもう日が暮れかけていた。
さすがに歩き疲れたのでちょっと休憩場所を探そう。
そうして見つけた、代々木のもう一つの代名詞がこちら。
暮れなずむ 街に映えるは 赤代ゼミ
「日が暮れていく街に、代々木ゼミナールの赤い看板が映えているなぁ」
なんの深みもない一句を詠んだところで第5話へ続く