保育士、それは偉大な職業

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先ごろ、第一生命保険が全国の幼児・小学生を対象に行った「大人になったらなりたいもの」アンケートの結果が発表されました。

男の子のランキング

1位 サッカー選手

2位 野球選手

3位 警察官

やはりいつの時代もスポーツ選手が人気なんですね。

ザ・男子って感じ。

「公務員」とかが上位に食い込んできたら世も末ですもんね。

(警察官は公務員だけどね!)

女の子のランキング

1位は何でしょうか。皆さんわかりますか。

皆AKBとか好きだし、アイドルや歌手が人気なのかなーって思ったんですが、それは6位でした。

気になる第1位は何と…

食べ物屋さん

いや何の!

作るのかい?販売するのかい?

ざっくりしていますよねー。

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しかも19年連続で食べ物屋さんがトップらしいですよ。

すごい人気!

よっぽど憧れがあるんですね、食べ物屋さん。

個人的には女の子の9位も好きでしたね。

その第9位はというと…

お店屋さん

だから何の!

経営するのかい?レジ打ちたいのかい?

具体性がないところが子どもらしくってかわいいですね!

女児のあこがれ、保育園の先生

ところで、女の子の第2位は保育園・幼稚園の先生なんですよね。

アンケートの対象が幼児も入っていますからね。

世の中の職業のことをまだよく知らない幼児が、普段から接している先生たちの姿を見ての回答結果でしょうか。

でもきっと、大きくなって現実を知るにつれてその夢は潰えてしまうか、夢を叶えて保育士になっても失望してしまうでしょう。

日本が今のまま変わらなければ。

少子化が深刻な問題となっている我が国において、昨今、子育てをめぐる課題を解決すべく国が躍起になっています。

新たな子育て制度を作ったり、待機児童を減らす政策を考えたりしているのですね。

その中で保育士が不足しているという問題が浮き彫りとなりました。

保育士は結婚や出産を機に若いうちに辞めていく人が多く、産休・育休制度を使ってまでもその職に留まる人は少ないそうです。

すると当然、資格を持っていながら保育士をしていない、いわゆる「潜在保育士」が相当な人数にのぼることとなり、その数は全国に70万人と言われています。

潜在保育士を復帰させるための政策とは

そこで、この潜在保育士を何とか現場復帰させることができないかと、昨年12月、厚生労働省は緊急対策案を打ち出しました。

  • 復帰するために必要なお金を貸し付ける → 復職した保育士さんには20万円貸してあげる!しかも2年間働けば返済は不要だよ!
  • 保育士の子どもが優先して保育所に入園できる仕組みを作り、保育料の軽減も行う → これで保育士さん自身も仕事と育児を両立できるね!
  • 業務管理ソフトなどを導入して業務を効率化し、事務作業の負担を減らす → これで辞めていく保育士さんが減るはずだ!

バカなの?

お金が無いから復職しないわけじゃないよね。そもそも復職するために必要なお金って何だよ。

待遇は変えられないけど、20万円あげるから目先のお金に釣られて復職してくれって言ってるようなもんじゃない?

日誌なんかの事務仕事も確かに大変だけど、それは辞めていく大きな要因とはなっていないだろ、絶対。

子どもを育てたことのある人ならわかると思うけど、幼児って一番育てるの大変な時期じゃないですか。

子ども1人でも大変なのに、それを保育士は1人で7人も8人も同時に見なきゃいけない。

ちょっと目を離した隙に、子ども同士でケンカしたり高いところから落ちたりでしょっちゅう怪我はするし。

「いつも面倒見てもらってありがたい」「子どもなんて怪我が付き物なんだからしょうがない」って思ってくれる親ばかりならいいけど、

「こっちは保育料払っているんだからしっかり面倒見るのは当たり前!預かっている子に怪我させるなんてあり得ない!」なんて怒鳴り込んでくる親も、信じられないけど、いる。

そうなると、そのうるさい親の子どもが怪我しないように特に注意を払うから、他の子どもに向けられるべき目が少なくなってしまうよね。

水深10センチのプールでも溺れ死ぬ可能性がある、命を預かる現場なのに。

本来なら家庭で行うべき躾やトイレトレーニングさえ、全部保育士任せにしてる親だっている。

本当に「子どものためを思う」ということ

ひどいケースだとこんなのもある。

ADHD(注意欠陥・多動性障害)などの発達障害が疑われるA君の親に対し、保育士が早期に発達支援センターに通うように進めたけど、その親は頑なにA君の障害を認めなかった。

親もうすうすA君の異状には気付いており、A君と一緒にいるととても疲れるので保育園のお迎えはいつも閉園時間ギリギリだった。

つまり、自分で面倒を見たくないので保育士に押し付けていた。

保育士は必然的にその子と一緒にいる時間が長くなり、ますますA君の障害について確信を持った。

支援センターと連携をとって何とかA君の障害に対して適切な治療を受けさせようと思った。

しかし結局、一度も発達支援センターに通うことなくA君は卒園していった。

小学校にあがったA君は、通常学級では手がつけられないほど障害が進み、特別学級に通うことになった。

親の愛って何だろう。

少なくとも、我が子の障害に目を背けながら「普通の子どもなのだ」と自分に言い聞かせて無理やり保育園に通わせることではないですよね。

障害が進んでしまって一番困るのは子ども自身なんだから、少しでも早く治療を受けさせようと思い至るのが愛情ではないだろうか。

国がすること、それは先生たちの本当の声を聞くこと

こんな現場だから、保育士が受ける心的ストレスもそれは相当なものだということは容易に想像がつく。

現場の先生達の声を聞いたら、「事務仕事の効率化」なんて寝ぼけたことは間違っても思いつかないはず。

そもそも、日誌よりも保育園の飾りつけ、発表会の衣装や運動会の小道具作りなどの「システム化できない作業」の方がよっぽど負担だろう。

ソフト導入なんかに金を使うくらいなら、少しでもお給料上げて欲しいと保育士さんは言うんじゃないかな。

本気で保育士不足を解消しようするなら、まず最初にやらなければならないことは給料を上げること。

ただ単に子どもを預かっているだけではない。

人間の成長過程においてとても重要な時期に子どもと接し、人格形成に大きく寄与する。

なおかつ怪我が多く、下手したら命に関わる事故が起こりうる。

昇給しにくいシステム、そんなのおかしくない?

そんな現場を任されつつ、その重労働と負わされる責任の大きさに対して待遇があまりに悪い。

保育士の平均月給は、全産業平均と比べて10万円少ないらしい。しかも昇給もしにくいシステムとのこと。

そりゃ皆辞めていくし復職もしないわな。

そんなこと分かりきっているのに。何で「待遇を改善しよう」という考えに至らないんだろう。

保育士の給料は、国の補助金と保護者が払う保育料から賄っているので、そのどちらか、あるいは両方を上げる必要があるらしい。

保育料は国の基準で決まっているし、保護者からの反発もかなりあるので上げにくいとは思う。

だったら国の補助金を増やせばいいじゃないかと思うのだけど、一度そうしてしまうと今後恒久的に歳出が増えることになるので国はそれを渋っているらしい。

やれやれだぜ。

少子化が深刻だの、一億総活躍だのと声高に叫んでみても、予算を割けないからという理由で抜本的な改革が先送りされるようでは、いつまで経っても解決しないよね。

古市憲寿さんという社会学者さん(たまに松っちゃんの「ワイドなショー」に出てる)が「保育園義務教育化」っていう本を出してるんだけど、

この本に書かれているようなことが現実になったら日本の未来も少しは明るくなるのになーって思うよ。

これくらい大胆な政策を打ち出して実行してくれる政治家がいたら、間違いなく投票するのに。

本当に重要な職業なのに給料が安い矛盾

保育士不足の問題について長々と書いたけど、介護職に従事する人もかなり不足している。

介護職って、これから高齢化が進む日本においてとても重要な職業だし、その仕事内容がかなりハードだと言うことは経験のない僕でも知っている。

にも関わらず給料が安いから、辞めていく人が多い。

これも、介護保険料などの関わりから簡単に給料をあげられる仕組みになっていないのが原因らしい。

おかしくない?

すげー重要で大変な仕事で、今後ますます増やさなければいけないから辞められたら困るのに、給料が安い。

逆でしょ!

そういう仕事ほど給料が高くなるようにしないと。

今のままだと、少なくとも小さな女の子が憧れを抱くような職業にはならないよなぁ…と思ったのでした。

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